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200707

哀願

泣いて、叫んで血を吐いてまでも欲しかった

すがりつき、引きずられ、葬られても捨て切れなかった

どんな手を使っても、誰をどれだけ傷つけても

貴方が欲しかった

         貴方の傍にいたかった-

君さえいれば

テレビの評論家達は、自分がまるで
大統領にでもなったかのように理想と持論だけを熱く語る。
そんな世の中が、起こり得るなら僕は死んだほうが、ずっとマシだ。

戦いはなくならない。
人が人である限り。
この星は、いずれ滅び行く。

人が存在する限り。

僕は、誰も知らない、その他大勢の歴史の一部。
生きる意味だとか、価値なんて考えるだけナンセンスだ。
どうでもいいことばかりを並べて正当化するよりも
君の愛さえ、あればいい。

いつか空が割れ大地が砕ける、その瞬間まで
君のそばにいられたら僕は他に何もいらない。

どんな歯車にも逆らわず
くだらない支配者にだって頭を下げられるんだ。

愛の形

僕は君の言う
「貴方の悲しみを分け合いたい」
という言葉が嫌いだ。

君は僕の
「最後は自分で自分を救うんだ」
という言葉を理解しない。


僕の悲しみを救ったら?
その先はどうなるんだろう。


僕の全てを知りたい、という君の想いは
僕を支配することになるんだと、何故、わからないのだろう。
こんなことをいつまで言い続ければいいのだろう。
なぜ君は、違う愛の形を理解しようとしないのだろう。

そして君は、
僕を人間失格のように
「本当の愛を知らないからだ」
と僕を責めたてるんだ。


呪縛

ねぇ、私を愛してる?私のどこが好き?
 愛しているなら答えてよ
 愛しているなら会いにきて
 愛しているなら、そう言って
何処にいるの?何をしてるの?誰といるの?



呪縛が絡み付く



不安は不安を助長する。
孤独は孤独を覆い尽くす。
やがて、それは感染し拡大して全てをダメにする。


僕の心は、僕の体は、全て君のもの。
君が僕の生きる権利を決めるのか?
君が僕の人生を支配するのか?

見えないものを見ようとするから失うんだ。
見えるものを何故、守ろうとしない?

そして、それに気付かない限り、君は問い続けるんだ


「私の、どこがいけないの?」と・・・・・

叫び

出逢ったことも
科せられた出来事にも
相応の理由があって

偶然や奇跡なんてものが存在しないのなら

出逢ったこと
別れ行くことの
理由を聞かせて

過ち

どうやって言い逃れするのか、貴方はいつも私に問いかけてきた。
私が放つ言葉はいつも、私自身を戒めるものばかりで
背負う罪の重さを助長した。


どうして・・・


聞きたくて聞けない言葉は、いつも貴方を守った。
起用で、まっすぐな瞳に振り回されて
何が正しいのかも、わからなくなっていた。

ボロボロになりながらも
いつか、と言う言葉を信じて二人、抱きしめあった。
戻れないなら、進むしかなかったんだ。


壊れそう・・・


そう感じた時、まっすぐに伸びた糸は切れた。
空は夕闇を前に二人の影をつくった。
終わらせるのは、私なんだ、とその時、初めて気がついた。


ごめんなさい・・・


それだけで彼はうなずいた。
そして、少しの沈黙の後「わかっていたんだ」と呟き

不甲斐ない僕を許さないでいい。君は君らしく生きろ。
と私の背中を押した。
振り返った彼の握りこぶしは震えていた。
彼に出来る、精一杯の強がりは、私の背中を押すコトだった−


愛している。
  愛されている。
    どうしようもなく。


二人の罪は重く許されない。償うすべもない。
二度と逢えない距離で背負って逝く。

大切なものを手放せなかった痛みと
大切なものを手放した痛みを忘れずに−…

運命



  私が思いもよらない意識のもっと深いトコロで
  欲深く あなたを求めている
  感情にさえも 左右されない深い場所
  遠く古から、愛よりも深くあなただけを求めている
  まるで
  失した体を再生するように


賛美歌に包まれて

蝉が耳を劈く猛暑、僕たちは、その場所にいた。

開放された扉の向こう側は、少しヒンヤリしていて
どんな、小さな罪も許さない程、静寂に包まれていた。

僕たちは手を繋ぎ
一番前の席に座り流れ出した賛美歌を聴いていた。


汗ばんだ手のひらには、永遠を語る君の想いが伝わってくる。
僕は、自分の犯してきた小さな小さな罪を
何処へ置き去りにすればいいのかそんな事ばかり考えていた。


賛美歌の中、僕は約束した。
クリスマスには、二人一緒に、ココに来て永久を誓おう、と。
君は泣き出しそうに微笑んで僕の肩に頬をよせた。


あれから一年


僕は、また此処にいる。
何を求めて来たのか、未練なのかよくわからないまま


僕は、一人ここにいる。


あの日と同じ場所に座り
最後の言葉を思い出し犯した罪の置き場所を探している。

再生

  無秩序な こんな世界で

  秩序なんて求めてもムダ

  裏切りに口づけを、君の嘘には花束を

  僕はもう二度と傷付かない




限界

 どんなに切ない恋にも

 どれ程の孤独にも限界がある

  生きる力を失くしたら

  それ以上はないんだと諦めて

  また歩き出せばいい

分裂

  心の時計は止まったまま、散り行く桜を見つめている

  校舎の影
  防波堤の隅
  流れる車

  いつも君を探している
  君の声を待っている

  そして幾月、何年も繰り返す時

  大人の体は孤独を拒絶する
  季節も記憶も邪魔にする

  だから僕は

  動き出せない子供の心と
  孤独を抑えきれない大人の体を
  共存しながら生きながらえた


  今は−


  幾度となく繰り返す心と体の分裂を
  呼吸だけが支えている



断簡零墨 ・ 短編千話

短編千話

01 賛美歌に包まれて  蝉が耳を劈く猛暑、僕たちは、その場所にいた
02 過ち  どうやって言い逃れするのか、貴方はいつも私に問いかけてきた
03 呪縛  ねぇ、私を愛してる?私のどこが好き?
04 愛の形  僕は君の言う
05 君さえいれば  テレビの評論家達は、自分がまるで
06 夏の火遊び  いつまでも続くだなんて思ってなかったけど
07 愛ゆえに  もう我儘言わないから
08 鍵っ子  生きて行くことが、簡単じゃないことなんて
09 共に生きよう  君の背負ってきたものなんて、僕には想像もつかないよ
10 記憶の彼方へ  遥か、遥かなる昔、僕らは小さな島で生まれ
11 代償  ありがとう、だなんて言わないし ごめんね、なんて謝ったりしない
12 翼  どんな音も聞き逃さないよう
13 X'MAS  街で… テレビで…
14 届かない手紙  いつか貴方が言ってくれた
15 病気  人は失ったものが、あまりにも大きいと
16 孤独な人の言葉   どうして平気だなんて言い切れてしまうのだろう。

断簡零墨

01 限界  どんなに切ない恋にも
02 再生  無秩序な こんな世界で
03 運命  私が思いもよらない意識のもっと深いトコロで
04 叫び  出逢ったことも
05 哀願  泣いて、叫んで血を吐いてまでも欲しかった
06 価値  何かに追い立てられているわけでもなく
07 傲慢  戻れない日々を悔やんでは
08 離別  落ちる涙が
09 交差  不器用な二人が進むべき道は、いつも平行線で
10 時の  深夜のTVはまるで渋滞のクラクション
11 水面  見上げた空は遠いから
12 異議  ねぇ、神様
13 啼雨  雨音が響く
14 真実  貴方の声に支えられて
15 早春  見えない力で引き寄せられる僕達のこの瞬間
16 夏の  蝉時雨 包まれし草いきれ


+ 花鳥風月 + 

+ 花鳥風月 +

01 分 裂       心の時計は止まったまま、散り行く桜を見つめている
02 時を止める手    聞かせてよ、その嘘が何を生むのか
03 居場所      見えない力の重圧に耐えきれなかった弱き心
04 レクイエム    小さな街の片隅で通りすぎた風
05 あ の 頃      海沿いの国道は、真夜中まで
06 さ く ら      散り損ね蕾のままですがりつく残り桜に
07 月夜の晩に    「寂しいけれど幸せ」彼女は言った
08 今でも好きな人    好きだった。
09 青い三日月    見上げた空に浮かぶ、青い三日月は
10 メール       ずっと保存したままのメールを
12 選 択       幾度となく繰り返す夢は
13 僕 の 罪    空が映し出す
14 何 処 へ    疲れた体はギシギシと音を立て
15 街           黄金色した工場街の景色の中
16 僕らの居場所    高圧電線の柵の穴をぬけ
17 何十年先      春の風に後押しされるよう
18 空は遠く      忘れるなと天が忠告するように
19 密む三日月    凍える夜の静寂の中
20 待っている    人ごみの中
21 密む三日    愛を語るには、あまりにも言葉足らずで
22 願 い        守り通せなかった
23 W A R      体一つしか守れなかった<
24 愛に囚われて    出来る限り武装して誰かを傷付けながら生きてきたんだ
25 終わらない夜    どこまでも広がる闇は
26 凶 器        聞こえないはずの音がする
27 あの日の風景    あの日見た景色の中、隣にいた罪人は
28 変わり続けるもの    出来損いの陳腐なドラマみたいに
29 サ ガ シ モ ノ    あの日へ還りたくてあの頃の街を走っていた
30 阿鼻叫喚      明けぬ空にトリの啼く声
31 どうしようもなく    時、右手を握り締めては左手で、それを包み込む
32 傷 跡        西暦が大きく変わる世紀末
33 勝敗        残骸みたいに散らばったのは
34 ただ泣きたくて    時々、無性に泣きたくなる
35 続いて行く       「さよなら」が何もかもを
36 君の仕げた…    大丈夫だよ、と君は言った
37 喜び        追いかけて、ただ追いかけて
38 無神論       あぁ、神様
39 引き摺り回す・・    くだらない言い訳を詰め込んで
40 求めゆ魂の抑制    会えなくてもいい
41 カウントダウン    空が哭き 森がうねる
42 カワラナイモノ    あたしなら、この躰と
43 絶望的な未来へ    絡み合う唇が全てなんだと
44 カナリア        寂しい、寂しいと心が唄う
45 二人でいる孤独    波音、そして静寂
46 未来ばかり見ていた     僕たちは
47 汚れた楽園        コンビナートが反射する海岸線には
48 寝不足       泣きたくなる夜を泣かずに越えたら
49 それからの日々    貴方が心配するようなことなど何もないわ
50 不器用な愛       揺り籠をゆらす手のように
51 夏が逝く       白々と明ける夜を待ちわびて
52 第三世代       絡み合う唇が全てなんだと
53 あんな想いは、もう沢山    『逢いたい』と口にした、あの日
54 求めてなどいない     あなたのためなら死ねる
55 大丈夫          助けて
56 アリス          そこは御伽の国だった



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